3月11日(金)の東日本大震災で被災し、
新聞発行が出来なくなった、
宮城県石巻市の「石巻日日新聞」が、
手描きの壁新聞を避難所に張り出して
情報を伝えた行動が感動を呼び、
その壁新聞がワシントンの報道博物館に展示される
というニュースが報じられました。
メディア・芸術学科メディアコース出版系の小原常雄先生は、
古い印刷機でなんとか2ページだけ発行できるようになった
同月19日から、震災1ヵ月を報道した、
4月12日(火)までの「石巻日日新聞」を取り寄せて分析。
同紙が7回にわたって「震災ドキュメント」を連載し、
壁新聞の期間、伝えることが出来なかった
町の様子や写真を詳しく掲載して、
新聞の責任を果たしたことを説明していました。
小原先生は「打ちひしがれた町の人々に、
少しでも希望を見つけ出してほしいという
記者たちの気持ちが伝わってくる」と、話していました。
震災ではほかにも多くの新聞社が被災し、
隣接県の新聞社の協力で辛うじて新聞の発行を続けたそう。
小原先生は「16年前の阪神淡路大震災のときも、
全壊した神戸新聞が京都新聞の応援で新聞の発行を続けた。
極限状態のなか、たとえ壁新聞でも
ニュースを伝え続けるのが新聞記者の使命。」と強調。
メディアをめざす学生さんたちからは
「新聞作りのすごさがわかった」
「石巻の人たちは、きっと嬉しかったと思う」
といった感想が寄せられていました。